1950年に深川勝三がろう唖劇団「東扇座」を旗揚げし、1971年には米内山明宏が「日本ろう者劇団」を創立するなど、手話演劇は盛んに行われてきた。一方、聴者の世界における映画や演劇の世界では長らく聴者がろう者役を演じるのが主流だった。1999年、忍足亜希子が映画『アイ・ラヴ・ユー』で主演し、ろう者俳優として注目された。演劇では大橋弘枝が『小さき神の作りし子ら』で主役を務め、読売演劇大賞優秀女優賞を受賞した。その後、一時的にろう者俳優の活躍は減少したが、2022年には砂田アトムが映画『LOVE LIFE』で助演し、再び注目を集めている。今回のトークでは歴史を歩んだ俳優たちと若手俳優たちを迎え、ろう者による俳優の可能性を語る。
パネルディスカッション
登壇:忍足 亜希子 / 砂田 アトム / 今井 彰人 / 長井 恵里
司会:佐沢 静枝
90分
登壇者 / 司会者 使用言語 :日本手話
通訳・文字起こし:国際手話・日本手話・日本語(音声/文字)・英語(文字)
開催日時
2025年11月9日(日)13:00
開催会場
座・高円寺 | 阿波おどりホール
チケット料
無料(当日受付)
無料(当日受付)
忍足 亜希子
俳優
1970年生まれ 北海道出身。1999年に公開された映画「アイ・ラヴ・ユー」で日本初のろう者の主演俳優としてオーディションで選ばれ俳優デビュー。
以降は映画や舞台に出演の他、講演会、手話教室開催、執筆活動など多岐に渡り活躍。
2024年9月公開、映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」では各映画祭で「助演女優賞」を多数受賞。
砂田 アトム
俳優
愛媛県出身。愛媛県立松山聾学校小学部時代から父の影響で演劇や舞台に興味を持つ。日本ろう者劇団など、全国各地での舞台にたつ。1999年、「アイラブユー」の映画に出演。NHK教育テレビの「みんなの手話」のスキットに出演。2022年「LOVE LIFE」(監督・深田晃司)に出演し、第79回ヴェネチア国際映画祭の出品し、レッドカーペットを歩く。現在は手話劇、手話関係のイラスト、絵画活動、手話指導など、日々、奔走中である。
HP/http://www.deaf-atom.com
今井 彰人
俳優
2009年日本ろう者劇団へ入団。米内山氏の指導の元、舞台「エレファントマン」(10)初主演で俳優デビュー。牧原依里・雫境共同監督『LISTEN リッスン』(16)、KAAT短編映像『夢の男』(22)主演、宮崎大祐監督『MY LIFE IN THE BUSH OF GHOSTS』(24)、呉美保監督『ぼくが生きてる、ふたつの世界』(24)、日比野克彦総合監修 牧原依里構成・演出「黙るな 動け 呼吸しろ」(25)、河合健監督『みんな、おしゃべり!』(25)出演。俳優・監修・演出など多岐に渡り活躍中。
長井 恵里
俳優
1996年2月27日生まれ、徳島県出身。ろう者・難聴者向けの俳優養成講座「デフアクターズ・コース」の第1期生。『虹色の朝が来るまで』(18)で映画初出演・主演、東京国際ろう映画祭出品作『田中家』(21)主演。主な出演作に、『ケイコ目を澄ませて』(22)、『月』(23)、『デフ・ヴォイス法廷の手話通訳士』(23)、『ぼくが生きてる、ふたつの世界』(24)、『十一人の賊軍』(24)がある。NHK「手話で楽しむみんなのテレビ」のナビゲーターなど、手話表現者としても活動中。